盂蘭盆会-うらぼんえ-

 浅草に鷲在山・長國寺というお寺があります。


 毎年11月の酉の日には「酉の市」が開かれ、大変な賑わいを見せるお酉さまのお寺です。

2_4←今年の我が家のベランダのグリーンカーテンは白色夕顔です

 長國寺は管理人の実家の菩提寺で、先祖代々のお墓があります。

 
 7月中旬、身体が溶けそうな、うだるような暑さの中、盂蘭盆会(お盆)のお墓参りに行ってきました。


 JR錦糸町駅前から出ている日暮里駅前行きのバスに乗ります。

 
 このルートは、東京スカイツリーやアサヒビールタワーのすぐ下を通って浅草を抜ける下町観光ルート


 「竜泉」で降りるとすぐに鷲(おおとり)神社と隣接した長國寺の山門が見えてきます。

 
 ロビーに飾ってある巨大な大熊手は、熊手商から奉納されたもの。
 これを拝み、冷たいお茶をいただいて、一息。


 施餓鬼の法要には参加しませんので、お塔婆料のみを納め、お墓参りをします。


 供える花は、夏らしい白と赤のデンファレをたっぷり。


 なんか…タイ国のお墓のようになってしまいました^^。

 
 近年、墓所の各家の墓石は、ほとんどリニューアルされましたが、それでもほんの少数、角が破壊され脆くなった墓石が遺っています。


 これは1945年の東京大空襲で焼かれた墓石だそうです。


 自分の知らない歴史的大惨事が、確かにここで起こったことを伝える遺物ともいえる存在です。

 管理人にとって浅草というのは過去から現在に続く時間に思いをはせる場所。


 ご先祖たち、戦争のこと、先代の住職のこと、自分が浅草で生まれたこと、下町の古い町並みや知り合いだった人情のあつい年配者たち…。


 幼い頃から、祖母とふたりで、あるいは家族みんなで通った「お墓参り」は、帰りは雷門に出て仲見世を歩き、観音様にお参りをして、すき焼きの今半や洋食のヨシカミ、神谷バーの食堂、梅園などに寄る楽しさとセットになっていました。

 
 今回はロシア料理のラルースへ。


 ああ、変わらず営業していてくれる嬉しさ

 ラルースのお料理とサービスは、たとえば雪の降る寒い中、凍えそうになりながらたどり着いた時のありがたさは格別だと思いますが、猛暑の中、日傘をさして千束から歩いてきた汗だくの者にとっても天国のような素晴らしさなのでした。


 をやけどしないように頬張るとろとろのキャベツロール
 別添えのガーリックバターを好きなだけすくって載せ醤油を少したらして食べるロールビーフステーキ
 海老が巻かれたクリーミーな蟹コロッケ
 白州のハイボール
 食後の、ジャムをたっぷり入れたロシア紅茶

 暑いとかなんとか言いつつこの食欲…。

 そして、お店の隅にはお酉様の縁起熊手。
 

 一時、ちょっと廃れたようになった浅草ですが、今の街丸ごと江戸、東京のテーマパーク的発展には目を見張るようです。 


 隅田川のほとりのジェラート屋さんでもう一休み。
 

 高度経済成長期にはメタンガスが湧くほど汚染されていた隅田川ですが、それも随分と昔の話になりました…。

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Spring has come

 3月の末に挙式を予定している甥っ子のために作っていたウェルカムボードが完成しました。

 
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 2人の似顔絵と洋紙で作った花や文字を組み合わせて構成してみました。

 幼い頃から精神年齢が高く、周りの調整役だった長男坊のK君。
 「夫」や「父」という立場こそ最もK君に似つかわしいと感じます。


 今回をもって適齢期の甥っ子3人全員が妻帯者となりました。

甥っ子の婚礼その1

甥っ子の婚礼その2

甥っ子1と2はすでにパパです^^。

 年明け頃から仕事がオフの日などに少しずつ作りはじめたウェルカムボード。


 完成して引き渡しが済んだら、春が来ていたのですねぇ…。

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 マーケットにはいつの間にか美味しそうな春野菜や山菜がならんでいました。

 天ぷらにしたり、軽く塩茹でにしてバルサミコ酢やオリーブオイルをかけて食せば、体の中に春の風が吹き抜ける…。

 こういったものが今年はことのほかありがたい気がするのは、実は今、窓を開けることができず、室内にいると外の様子が全くわからないからなのです。

 というのも現在、住まいは10年に一度の大規模修繕中。


 正月明けから建物は足場と幕ですっぽりと覆われ、窓ガラスには外からビニールシートが隙間なく張られ、ベランダも窓の外もガテン系民族に占拠されているので(笑)、洗濯物は乾燥機を回した納戸に干し、陽の入らない室内ではひっそりと息を詰めるような生活を余儀なくされている…わけでもなんでもないのですが、ま、完全に包囲されていることは確かなのでした。

 時折聞こえる重機の音を戦闘の音と想像しつつ、脳内で、占領軍のもとに潜伏生活を送っているレジスタンスごっこ、あるいは幽閉されている貴族ごっこなどしております。

 4月末には解放される予定です。

 
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 細かく刻んだ新生姜の浅漬け、牛蒡の味噌漬け、酢蓮根を酢飯にまぜ、さっと塩茹でしたタラの芽、菜の花をあしらったちらし寿司は雛祭りに作り、ひっそりと食べました(なんとなく)。

 今年はお雛様にもお出ましいただけませんでした。
 
 なんとなれば、現在リビングの隅にはベランダにあった鉢植えやプランターやジョウロやらなんやらがごっそごそ置いてあるんですから。

 この状況でお雛様を飾る気になりませんて。 


 とはいえ、なんだかんだ言いつつもこの不自由な「潜伏生活」にけっこう馴染んでしまっていて、終わっちゃうのが実はちょっとだけ寂しい気がする春の宵です。


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お盆とともに哲学者旅立つ

今夏のベランダでは、ゴーヤのグリーンカーテン造りに初めてまともに取り組んでみました。

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 多少の日差しを避けてくれればそれでいいかな、と、食用としてのゴーヤにはあまり期待していなかったのですが、なんとこれが…繁茂繁殖の勢いすさまじく、次から次へと立派な実をつけるので、この2か月くらい毎日のようにゴーヤを食べ続けております。

 連日の猛暑ですが、窓辺を見るたびゴーヤに元気づけられる2014年・夏です。


 昨日(8月16日・土曜日)、近所にお住まいの哲学者・木田元さんが亡くなりました。

 日本におけるハイデガー研究の第一人者にして、「闇屋になりそこねた哲学者」の木田先生。

  管理人はこの方を闇屋肉体の知というキーワードで認識しています。

 戦後、闇屋の手伝いをして命をつなぎ、一家を養い、大学の学資も闇市の仕事で調達したという、清濁併せ呑むサバイバル能力の迫力

  科学技術を人間が制御できる気になっている観念の肥大化を戒めるような健全な思想と生命力!

 しかも美男子。

 …かっこいい。

 木田元さんのお孫さんと我が家の獅子座の同居人は、幼・小学校時代の同級生。
 当時よく一緒に遊んでいました。
 木田元さんのご自宅に遊びに行った獅子座人が、木田さんが65歳まで大車輪をしていた(!)といううわさの鉄棒で遊んでいる写真があります。

 商店街でお見かけする度
 「お目にかかれて今日はラッキー」
 と思っていました。

 上品な奥様といつもいつもご一緒だった木田先生。
 車鮨、むさしや、佳佳苑…そして今はなき洋食屋ジャーマンポテトで、お二人が仲睦まじく食事なさっている姿が忘れられません。

 昨年、商店街のサンドラッグの前で久しぶりにお二人と立ち話をした獅子座人。

 「木田先生に憧れて哲学にいきたいと思ったのですが、大学では国文を専攻いたしました。でも哲学やドイツ語は続けたいです」
 という獅子座人に
  「国文の方が哲学より生産的です
 とおっしゃった木田元さん。

 8月のお盆とともに旅立ってゆかれた巨匠。

   ご冥福をお祈りいたします。

 

 

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男よ、汝ソツのある者よⅡ           

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「バレエ観たくない?」
「ん~....高いからなぁ」
「チケット代出すよ」
「....なんで?バレエ苦手でしょ」
出るの。東京バレエ団のロミオとジュリエット」
!?・・!☆†

今年に入って間もないある日、蟹座の半同居人と管理人はこんな会話を交わしました。

蟹座人は踊れません。
スキー以外のスポーツも全くやりません。

学生時代の専攻は「演劇」でしたが、ミュージカル映画とバレエ鑑賞をかなり苦手としていました。

それが、

「オーデション受けたら受かっちゃって」
とは......。

 この1年半ほど、低カロリー減塩食と一日一万歩を歩くことを励行して最盛期より10数キロの減量に成功し、身体的にかなりアクティヴになっていた蟹座人。

 だからったってバレエの舞台に出ちゃうとは、世の中、何が起こるか分かんねぇたぁこのこった!


 2月の初旬、4日間にわたって行われたチャイコフスキー記念東京バレエ団・ロミオとジュリエット@東京文化会館の公演。

 伝統的因習に囚われない芸術監督ジョン・ノイマイヤーが造りだすロミオ&ジュリエットの世界はまさに”疾走する青春。ドラマティックな恋”。

 ハードに繰り広げられる主役二人の若き肉体表現の美と、脇を固める達者なダンサーたちの饗宴。
 細部まで貫かれたノイマイヤー氏の美意識にため息が。

 甥であり恋人でもあるティボルトが殺されたとたん、動く彫像のような優雅な風情から一転して激しく狂乱するキャピュレット夫人、もの凄い迫力がありました。

 幼い小動物のようにいたいけなジュリエットと、成熟したキャピュレット夫人の対照的な女性像のコントラストも観どころのひとつでした。

 豪奢な大劇場で、オーケストラの演奏もダンサーの舞踏もすべてが一期一会のライヴを鑑賞する贅沢さ。
 
 チケット代が高いなんて、しみったれた事を言って本当に、本当にすみませんでした
 

 さて、蟹座人が射止めたのは、エキストラの商人役。
 
 舞台では、踊りこそしませんが(あたりまえですが)、ダンサーとからむだの、細かく演技をしていたりだの、舞台を構成する一員になりきっていたのが超個人的な観どころのひとつでした。

 2週間ほどほぼ毎日リハーサルに通い、ノイマイヤー氏やプロのバレエダンサーたちとの時間を共有し、同じ場の空気を吸った蟹座人。

 かつて
 「バレエ観るのってなんか恥ずかしいよぉ」

 などと言っていたものですが、それって、自分の肉体とあまりにかけ離れ鍛錬された身体性の人間を観ると、自分自身(の肉体)が恥ずかしかったんじゃないの?

 肉体を改造しつつ訓練漬けになるような過酷な世界に身を置き、一途に修練するダンサーたちの、ストイックで純粋な精神性がまぶしかったんじゃないの?

 本当は憧れてたっしょ?

 

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夏期休暇

 終戦記念日はシンガポールにいましたウソです。 

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 都内のホテルに投宿していました。
 
 いやはや…最近の品川駅高輪口付近は、国内にいながらにして、香港とかシンガポールにいるような気にさせてくれますね。

  2013年の夏は各地で40℃を越すような、クレイジー&テリブルな暑さ。
 飛行機や新幹線を使う旅は、移動のことを考えただけで気が遠くなりそうです。

 よって、手っ取り早く行ける上に世界でも最も人気のある都市のひとつTOKYOのホテルで過ごす事にしたのです。 

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 ホテルの素晴らしい庭園を散歩して、
 プールでプカプカ浮いて(浅すぎて潜水は無理でした)、
 中国人オーナーが経営するところの、中国茶専門店でお茶のレクチャーを受け、
 珍しいお茶を何杯もご馳走になり、
 食事は3食ともホテルの外へぶらぶらと出かけていって、
 近隣のレストランやカフェでとりました。 

 夕食後はホテルの、天井の高い落ち着いたバー・ラウンジで、色々なカクテルをいくつか作ってもらってじっくり味わいました。

 Horse's Neckは、ウィスキーのドライジンジャエール割りですが、レモン丸々1個分の皮をらせん状にむいたものが入っています。

 なるほど、レモンの端のとがったところが馬の頭、そこから続く長い皮が馬の首に見えます。
 レモンの濃い香りとジンジャエールのパンチにやられましたlovely

 家に帰らなくていいのですから時間を気にする事もありません。

 バーテンダーのかっこいい仕事ぶりはひとつのショーですね。 

 ミストサウナ&ジャグジーは夏バテにも効きますが、寒い冬に入ったら最高ではないか、と。

 管理人はドライサウナは大の苦手なのですが、ミストサウナはたいへん結構でした。

 深夜、ホテルのコンビニで、フライトを終えたばかりのJALC.A.の方々を目にしました。

 最近、新調された制服は、トリコロールカラーのクラシック・モダンなワンピース。
Photo(←余談ですがトリコロール大好きです)

  エレガントで可憐で、外国のエアラインにも引けをとらない素敵なデザインでした。 

 やはり女性はワンピース(の制服)がいい!

 ジャケットも折り返しのついた八分袖が女らしい上に機能的。
 これで白い手袋と帽子があれば完璧ですが、勿論このままで十分素晴らしいです。

 ホテルで出会ったスタッフやC.A.の方々…お疲れさまです。

 管理人も休暇明けにはまた仕事の現場で頑張ることができそうです。

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 休暇の仕上げは岩牡蠣です(写真はガンボ&オイスターバーのもの)。
 
 夏(Rの付かない月)にこそ旬を迎える日本の岩牡蠣。

 大人の掌ほどの大きさがあり、真牡蠣よりもずっと濃厚な味の岩牡蠣は、まさに驚くべき海からの贈り物です。

 富山県朝日町産の牡蠣は、クセがなく上品なカマンベールチーズのよう。

 良質なプランクトンの宝庫、大分県蒲江産のものは、磯の香りが強く旨みも濃くクリーミーさも半端じゃありません。
 海のブルーチーズと呼びたいです。

 夏季こそ牡蠣…。

 休暇が明けたら、ホントにホントに仕事に身を入れます!


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桜茶会

Photo3月末から4月にかけての短い期間は、管理人的には桜狂いのシーズン。

 美しい桜が満開に近づくにつれ、一日ごとに激しくめまぐるしく変化する天候や気温。

 初夏のように暖かくなったり、雪でも降るか、と思われるほど寒くなったり、そして恒例の春の嵐が吹き荒れたり。

 特に今年2013年の桜の満開日の頃は寒くて、木の下でお花見宴会をしている方々は、まるでガマン大会をしているように感じられたのは私だけでしょうか。
 
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 この時期は、また、卒業式や入社・入学式などの季節。
 
 ”別れ”と”出会い”も目まぐるしく交差し、花吹雪の中で心が騒ぎます

 そんな心を落ち着かせるためにも、家でお茶会をしてみました。

 まず、この季節のみ、近所の和菓子店で手に入る”桜ご飯(もち米に桜を炊き込んだ塩味のおこわ)”。
 そして、春らしいパステルカラーのマカロン、玉子焼き、竹の子の煮物なども用意して、お茶を立ててみました。
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 英国風のハイティーも素敵ですけれど、桜茶会も負けていません

 長命寺や道明寺の桜餅ほか、桜にちなんだお菓子をいくつか取り揃えてもいいですよね。

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 おうすは、和菓子にも洋菓子にも、塩味にも甘味にも合い、ふんわりとした淡い泡や、鮮やかな緑色が、春の”門出”や”新生活”を祝うお茶会を盛り上げてくれます。

 慣れ親しんだ場所や人間関係に一時別れを告げて、新しい世界に足を踏み入れようとしている方に。
 
 これから起こる全てのことが人生の糧となりますよう

2013
 ところで。
桜の精は男性だそうですね。

 それは白髪の、年老いた翁でしょうか?

 はたまた桜のように蒼ざめた、うす紅(くれない)の頬をした美青年でしょうか?

 個人的には、白拍子のいで立ちで舞をまう、松田龍平あたりが桜の精じみている、と思うのですが。

 クールな切れ長の三白眼に加えて、大柄で華のある外見と、何かしらの狂気を内包している感じが…。

 桜の精でなくとも、異界に棲むものを演る彼を観てみたいものです。
 
 ともあれ、来年もまたお会いできますように…。

 桜の季節の向こうには初夏が待っています。

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乙女と、乙女のバイブルOlive

 かつて存在したOliveという雑誌をご存知でしょうか。

’80~’90年代にかけて人気のあった、ロマンティックなガーリーテイストたっぷりのティーン向け雑誌です(2013年現在すでに廃刊されており、管理人の手元には2冊だけ残っています。)
Olive

 ’80年代当時、管理人はすでにティーンからは程遠かったのですが、美しいグラビアや清楚で小粋なフランス風女学生カルチャーの提案が興味深くてたまに購入していました。

 雑誌の中では、読者の高校生をリセエンヌ-lycéenneと呼んでおり、田舎はカンパーニュ-Campagne、結婚はマリアージュ-mariageといった具合に、全体的にフレンチヨーロピアンテイストなわけですが、雑誌名のOliveってアメリカン・コミックのキャラクターの名前なんですよね。

 なのに、どうしてそうなったか…は興味のある方はお調べ下さい。
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 ここではこの雑誌が輩出した二人の正統派にして永遠の乙女たちのことに触れます。

 まず現代の…
清少納言70%、紫式部30%くらいな感じの感性の作家(あくまで個人的に思うにですよ)酒井順子女史。

 立教女学院高校在学中より、Oliveに執筆枠を持っていた才媛です―当時”マーガレット酒井”という名前で書いていました。

 大学卒業後、博報堂に入社し研究員として勤務。
 3年後退社し、フリーランスでコンスタントにエッセイを発表。
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「負け犬の遠吠え」 で、講談社エッセイ賞と婦人公論文芸賞を受賞し、ブレイク。

 彼女の書くものは、正統派の教養と、洗練され研ぎ澄まされた感性が光っており、とても理論的です。

 さらに、どこまでも客観的な観察眼に裏打ちされた突っ込みから生まれるユーモアで、時代や現象を切り取ってゆく小気味よさが読者を一気に引き込みます。

  毒の効かせ方のテクニックにも気品があり、林真理子さん的毒気と読み比べてみると面白いかも知れません。

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 そしてもう一人は栗尾美恵子さん。
 花田美恵子さんといった方がわかりやすいでしょうか。

 成城学園中学に在籍していた頃からOliveの読者モデルになり、その後女子大生モデルとして週間朝日の表紙を飾り、大学卒業後は客室乗務員としてJALに勤務。
 ステイ先で力士・若花田に見初められ結婚。
 4人の子をもうけ離婚。
 その後、子どもとともにハワイに移住し、現在はモデル・タレントとして活躍中。
 
 かつても小鹿のように可憐な少女でしたが、他者が手を差し伸べたくなるような清楚な美貌は、ママになっても、離婚しても、40歳を超えても、おとろえるどころか益々輝きを増している感じです。

 個人的に、このお二人に共通しているなぁ…と感じるのは、「人生色々あったせいかどうか、昔とはお変わりになりましたねぇ」といった部分がないように見えるところでしょうか。

 彼女たちの内に存在する乙女のDNAが、一本通った強靭な筋金のように彼女たちの乙女体質を維持し、世俗の垢から守るバリアを形成しているかのようです。

 豊かになった東京の、文化的中流家庭で育ったお嬢さんたちの代表といえる、知性派の酒井さんと美貌派の栗尾さん。

 ”エセお嬢さま乙女風”ではない自然体で、雑誌Oliveが提案したライフスタイルを地でゆくお二人だったわけですが、現在に至るも"Olive少女その後”の王道を歩んでおられます。
 
 この先どれほど歳を重ねても、彼女たちを”永遠の乙女”と呼びたいと思います。


★酒井順子:1966年9月15日生まれの乙女座
★栗尾(花田)美恵子:1969年3月14日生まれの魚座

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この世は私にとっての牡蠣…ってどういう意味?

The world is my oyster

2_2 昔は苦手だったのに、今は目がない食材の一つに牡蠣があります。

 かつて子どもの頃、夕食に牡蠣鍋や牡蠣フライが出ると逃げ回るほどイヤでした。

 牡蠣の見た目も味も食感も、何もかもがダメだったのです。

 20代前半に読んだある本に、
”生涯のほとんどを、生牡蠣とシャンパンとマスカットのみで生きたたいへんな美人の、実在の外国の女流作家の新聞記事”
 のことが載っていたのですが、当時は全くピンと来ませんでした。

 今なら彼女の気持ちは、まぁ分かります。
 ただし実行はしないし、出来ませんけれどね。
 だって、米とか肉とか野菜とかラーメンとか食べたいっすよ、そりゃ(笑)。
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 ともあれ現在は牡蠣のすべてが大好きになりました。

 特に真冬の生牡蠣と一杯のシャンパンの組み合わせは、ものすごくテンションが上がります。

 その後、焼き牡蠣、フライ、グラタン、牡蠣のひつまぶしなど延々と牡蠣を食べ続ける幸せ…。

 お肉やお寿司などとはまた別の幸福刺激物質が牡蠣にはあるように思えます。

 この冬も、オイスター・バーや牡蠣料理を出すワインバーにけっこう通っている気が…。

 ある氷雨の降る寒い寒い日、ターミナル駅の辺りにあるカフェというカフェがすべて満席で入れず、手足がかじかみそうになった頃、とあるレストランのカウンターにもぐりこむことが出来ました。
 もう、珈琲などでは心身ともに温まらないのですが、かといって声楽のレッスン前だったので、お酒は飲めませんし満腹になるほどは食べられません。

 オニオングラタンスープと牡蠣フライ3ピースを誂え、本を読みながらレッスンまでの時間を過ごしましたが、至福の時でした。 

 さて本題のThe world is one’s oysterです。
 この文を直訳するとこの記事の題名となりますが、実は自分次第で世界はどうにでもなる、君次第で可能性は無限大だよという意味のイディオムです。

 これはシェイクスピア喜劇の台詞の一部なのです。
 ↓
 The world is mine oyster, which I with sword will open.
 自分でどうとでもするさ。この剣で、硬く閉ざした牡蠣(真珠貝)をこじ開け、中の真珠を頂くまでだ。

牡蠣=この世の富や地位、手に入れたいもの、なりたいものの象徴

 ただし、「欲しいものは奪ってでも取ればいい」という意味ではなく、あくまで「望みを叶えるのは簡単ではないが、努力や考え方次第でなんとかできるものだ」というポジティヴな意味ととらえるのがいいと思います。 
 
 もっとくわしく知りたければこちらの記事が面白いです。

 牡蠣は、ビタミン10数種、アミノ酸48種、ミネラル10数種、タウリン、グリコーゲン等々、あの一粒に驚くべき豊富な栄養素が詰まっています。

 ”海のミルク”(岩牡蠣は濃厚なので”海のチーズ”)といわれているのはご存知ですよね。
 
 疲労と冷えには珈琲よりも牡蠣なのです!

2_2日本には世界最高レベルの厳しい管理下のもとに牡蠣を出荷する施設があるとのことなので、生牡蠣はそういう牡蠣を扱っているお店で召し上がることをオススメします。

とあるオイスターバーのピスタチオジェラート


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美しき姫君-La Bella Principessa

 この世のどこかにある、いまだ発見されざる宝

 遥か昔から、人々を魅きつけてやまず、探求心を駆り立てずにはおかないもの。

 天空の城や庭園、地中(水中)都市、古代王朝の財宝、遺産、遺跡、はては黄金郷、桃源郷、シャングリ・ラ…。
 すでにいないとされていたものの、実は存在していたまれにみる種、あるいは高貴な血筋の末裔…。

 そういったものは、すでに探求しつくされたか、と思えるこの現代に、突如「彼女」は現われました

Photo
 
 「彼女」は、1998年1月、NYの絵画オークションに何処からともなく登場したのです。

 ヴェラム(子牛皮紙)に描かれた、絵画としては小さめの33cm×23・9cmの作品で、その時の肩書きは
”19世紀ドイツの画家がイタリアルネサンス調を模した作品”
というものでした。

 ところが…「彼女」は15世紀に実在していたミラノ公の息女で、しかも、かのレオナルド・ダ・ヴィンチの真作ではないか、というではありませんか!

 なんというロマンでしょう。

 しかも、専門家たちによる、数々の最新技術を駆使した科学的調査と、気の遠くなるような地道な作業の果てに、これは限りなく現実に近いロマンなのだということがわかってきました。

 事の顛末は、冒頭の写真ー2010年に出版された本「美しき姫君」にその詳細が載っています。

 ここでは管理人が個人的に印象深かった実証例について3点ほど記しておきます。

左利きのダ・ヴィンチ風シェイディング(陰影を付ける技法)Daughter22years2b_3
 はずかしながら拙作で説明いたします。

 人物の前方の背景の陰は八ッチング(線影)と呼ばれる技法でして、幾筋もの細い線で表現されています。

 右利きの人の描く八ッチングは右上から左下に向かって斜めに伸びます。→
Photo_2

 対して、左利きの人のものはこれとは逆に右下から左上(または左上から右下)へと向かうのです。

 
 ダ・ヴィンチ以外の左利きの絵の達人、あるいは右利きでも、左利きが描いたように描ける達人というのが、いるところにはいるのかもしれませんけれども。

画材と技法、デッサン力が尋常じゃない
 ー普通こういうことはやらんだろ!ってことでもアイツならやりそうだー

 絵の描かれた画布はヴェラムという子牛皮紙の滑らかな表面です。
 描画材はトロワ・クレヨンと呼ばれるチョーク。

 チョークの粉をヴェラムのような滑らかなものに定着させるのは大変難しい。
 それをやりつつ、繊細で緻密な絵画表現力と、明らかに人体の構造に精通しているかのような非凡なデッサン力を持つ者。
 
 科学、数学、 天文学、解剖学、物理学、機械工学、水理学その他もろもろ、この世のあらゆる摂理を探求していたダ・ヴィンチのようなマルチプルタレントなら十分やりうるだろう。

 彼は常に新しい画材や技法を追求し、その研究にも余念がなかったのだから。
 ちなみに「最後の晩餐」はそういった実験の失敗例である。

この作品は独立した一絵画ではなく、写本の1ページを切り取ったものだった

 2010年に出版された本「美しき姫君」には、この仮説が記されています。しかし、絵を切り取られたとされる、元の写本そのものは、この時点で見つかっていませんでした。

 そういう写本がこの世のどこかに必ず存在するはずだ、ということまでしか述べられておらず、その仮説を立てた調査チームに対して真っ向から異を唱える、あるいは嘲笑う専門家もいたのです。

  ところが、2012年11月21日のNHK番組「地球ドラマチック・ある肖像画の謎~2」において、その写本が発見された様子が放映されたのです。

 ワルシャワにあるポーランド国立図書館に、スフォルツァ家の歴史が書かれた写本が存在していたのです。
 その本は、何者かによって明らかに1枚分のページが切り取られていたのでした。

 絵に残されたの3箇所の閉じ穴と写本の閉じ目もぴったりと一致しました。

 それは1518年に、ポーランド王と結婚したスフォルツァ家のある姫によってポーランドに持ち込まれた写本でした。

 「美しき姫君」は、もとは確かにその写本の中にいたことが証明されたのです。

 「そんな写本などありえない。そんなものが存在したら裸で逆立ちしますよ」
 とおっしゃっていたレスター大学のエクサージャン教授、嫌な奴オーラがバリバリ出ており、映像的に大変いいキャラでしたが、その後、「裸で逆立ち」は実行されたのでしょうか(笑)?

 …だからといって、これがダ・ヴィンチの作であるという、決定的な証拠になりうるか、というと、それはまた別の話なわけですけれども、壮大なロマンがリアルタイムで実証されてゆく過程には本当に興奮させられた次第です。

 「美しき姫君」は、ミラノ公国軍人との婚礼のわずか4ヵ月後に急逝した、ミラノ公の息女、ビアンカ・スフォルツァでした。
 享年13~14。

 印刷物や電子画面で見ても、その肖像は、まだあどけなさの残る清純さに満ち、悲劇的な運命ともあいまって、見る者を切ないような気持ちにさせる儚げな美しさをたたえています。

 「彼女」を写本から切り離した人物はどんな理由でそれを実行したのでしょうか。
 巨匠の作と知っていたから…?
 彼女に魅入られたあまり…?
 それとも他に何か…?

 一体、今まで「彼女」はどんな旅をしてきたのでしょう。

 ともあれ、いつか実物にお会いしたいものです。


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ジューン・ブライド

 l昨年10月に引き続き、2012年6月・父の日、またまた甥の結婚式がありました。 
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 幼かった甥っ子たちが次々と適齢期を迎え、感慨深いです。
 
 横浜の大神宮で式を挙げたのですが、雅楽の調べ、巫女さんの舞、親族固めの盃など、なかなか古式ゆかしい、いいものでした。

 その後ホテルで行なわれた披露宴での新郎(甥)のスピーチが、なんというか…傑作でした。

 「本日は皆様お忙しい中、私どもの結婚式にお越しいただきまして本当にありがとうございます。
 スピーチは短く、と言いますが…かつてブライダルの仕事をしていた身で、しかも自分の結婚式でこんなことを言うのも何ですけど、ブライダルって一体何?っていうのが自分の中にずっとあったんですよね…」

から始まった、「赤頭巾ちゃん気をつけて」の庄司薫クン風スピーチ物事には様々な立場や角度からの見方があるので、はっきりと明言はできないのだが、この際自身の論を発信しておきたい←しかし言い切りを避けるあまり、結論に着地せずに延々と論が続くいわゆる饒舌体―が展開されたのです。

 で…結論は。

 「こんな半人前の僕ですが、皆さんや彼女がきっと僕を一人前にしてくれます!いや、あの、もちろん自分自身もちゃんと努力します。大丈夫です。心配しないでください。え~っと、もうそろそろ本当に終わりにしたいし、ズボンのサスペンダーも落ちてきちゃったので…。
 実は僕、彼女にはっきりとプロポーズの言葉を言っていないんですよね。この期に及んで、しかもこんななりで言うのはホント申し訳ないんですが(その時甥は、披露宴の余興のために、タキシード姿で怪しい被り物をしていたのであった…)今この場で言いたいと思います。○○子、愛しているよ!」

 似ている…。
 この口調、この思考回路、蟹座の同居人に似ている!
 確かに二人は血のつながった叔父と甥なので似ていても不思議はないのですが、その他にも

 ●早稲田大学第一文学部演劇映像科出身
 ●末っ子次男坊
 ●バイオリン弾き
 ●単純ではない複雑な思考回路
 ●能力が高いゆえにコンプレックスも大きい
 ●器用で要領がいい世渡り上手
 ●ニヒルを装ったお調子者
 
 といった共通点が…。

 メディカル・キャリアの、しっかりした奥さんとは、とってもお似合いです。
 よかったよかった。

 この新郎のスピーチと、演劇映像関係の友人たちが作った怪しげなミニ・ムービーはなかなかの傑作でした。 

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