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クリエイター・クリーチャー

 学生時代の友人から「銀座で個展を開きます」というお知らせが来ました。

 よく晴れた土曜の昼下がりに、別の友人と誘い合わせて行ってまいりました。
 管理人の知人には芸術系が一定数おりまして、中には定期的に個展を開く人々もおります。
Photo
 銀座では毎日どこかの画廊で個展やグループ展が開かれていますね。
 画廊めぐりがお好きな方もいらっしゃることでしょう。

 今回の知人の作品は油彩画で、ポロックに代表されるアクションペインティング系

 う~ん、だからさぁ…そういう事言われても、わっかんないんだよねぇ。もう、芸術って近寄りがたいんだもんなぁ、と思う方もいますよね。

 中には芸術論の好きな作家もいて(この日の管理人をのぞく他の二人もそう)、あーだ、こーだと何やら論議を吹っかけ始めたりしますが、はっきり言いまして、芸術を鑑賞するのに小難しい議論は不要です。

 「これって丸美屋ののりたまみたい」
でいいんですよ。
 
 そう言われたからって怒る作家はいません。
  彼らは自分の作品に対する鑑賞者の感想は素直に受け入れ、嬉しそうに聞いています(他のことはともかく)。

 たとえエレベータを降りる階数を間違えて、たまたま寄ってしまっただけであったとしても、観に来てくれた方には感謝の念を持っているのが作家というものです。 

 もし、道を歩いていて画廊があったら、その時あなたが少しでも興味を持ったなら、気軽に覘いてみてはいかがでしょう。

 もしかしたら非日常の出会いがあるかも知れません。
  作家は歓迎してくれますし、中にはお茶やお菓子を振舞ってくれる場合も。

 絵の見方にたいそうな流儀などありません。

 ある作品を前にした時、自分の中にあるもの、意識、あるいは無意識の中にある何かしらが反応すればそれでいいのです。
 全く反応しなかったら?
 勿論、それはそれでいいのです。その作品と鑑賞者の縁はそういうものだった、というだけです。

 ともあれ、友人たちの芸術論を聞きながらそこにいると、時間が過去にタイムスリップしたかのような感覚を覚えました。
 いったん画廊を出て近くのビヤホールでランチを食べ、また画廊にもどってしゃべり続けましたが、まるでアトリエと学食を行ったり来たりしていた学生時代の日常に戻ったかのようでした。

 大学の、正面大ギャラリーの静謐な空間にそびえ立つ実物大のサモトラケのニケ像を見た時は、圧倒されて皮膚があわ立つような感覚を憶えたもの。
 あなたたちもそう言っていましたね。 
 ミッシェル・ポルナレフをたどたどしいフランス語でハモった時も、アトリエでしょぼいクリスマスパーティを開いた時も一緒だったのにね。ふふっ…。
 
 今や降り積もった年月の分だけ、生活も仕事も人間関係も全く交わることのない私たちですが、かつては、同じ枝から出た芽のように、同じ場所で生きていたのです。
 
 「E子さんはスエーデンの人と結婚して向こうにいるよ。名字が難しくて読めないし、名簿を作るにも英語のアルファベットにない文字があって当時は入力も一苦労だったよ」
 それは初耳。

 「大学の前にあったキャンディって喫茶店、まだやっているんだよ」
 ああ…キャンディとアスペンにはよく入り浸っていましたっけ。
 おしぼりが出ると、それで全身を拭く男子学生がいたり(笑)。

 「石膏デッサン赤い飛沫事件って憶えてる?」
 「え、何それ?ぜんぜん知らない」
 「何で。同じアトリエで一緒に描いていたじゃない」
 「……」

 「そういえば■■君が△△ちゃんを好きでさぁ」
 「■■君って?」
 「組長だよ」
 「外人っぽい顔だった?」
 「いや、ぜんぜん違う。角ばった和風顔」
 「……」

 「じゃさ、◎◎君は憶えてる?」
 「いつも紙袋を持って移動していた?」
 「それはオレでしょ」

 まあ、その…当時の記憶って人によってまちまちなのもですね。
 
 写真は知人の個展とは何の関係もありません。
 管理人の家に生息している植物の「テルノさん」です。
 すらりとしたなかなかの美人さん。
 家に来た当時、熱烈歓迎のあまり過保護にしてしまったら一回死にかけました。
 別の場所で放ったらかしたらみごとに復活しました。
 ケータイで撮っただけの写真をちょっとアートっぽく処理してみました( ´艸`)。
 
 

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