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魚座的愛の世界―フレンズ・ポールとミシェルⅠ

 フレンズ―ポールとミシェルを観ました。実に30年ぶりです。
 
 映画が公開されたのは’71年です。
当時、管理人は小学生で、同じ年に公開された小さな恋のメロディという作品をとても愛する子どもでした。
 劇場で観た「フレンズ」の予告編は衝撃的過ぎて、すぐに観る気になれず、この作品を観たのは高校3年の終わり頃でした。
大学の合格発表を待ちつつ観た記憶があります。

 14歳のミシェルと15歳のポールの逃避行。
隠れ家での二人だけの愛の生活。やがて妊娠、出産……そして悲劇を予感させるラスト。

 予告編以上に衝撃を受けた本編でしたが、あれから30年。
当時は持てなかった視点で作品と向き合う自分がおります。
 
 この映画の原作者でもあるルイス・ギルバート監督は、3月6日生まれの魚座
 イタリアルネッサンスの偉大な芸術家、ミケランジェロと同じ誕生日です。
魚座は生まれながらにして美的感覚をはじめとする様々な感覚の豊かな星座
 だからでしょうか。魚座生まれのアーティストやクリエイターの多いこと。

 20世紀の奇跡のバレエダンサー・ニジンスキー他、ヌレエフ、ルノワール、ミケランジェロ、ショパン、ヘンデル、ラヴェル、ロッシーニ、ヴィヴァルディ、スメタナ、ヨハン.シュトラウス1世、ヴィクトル・ユーゴ、イプセン、ワーズワースなどなど、綺羅星のごとく輝く芸術家のオンパレードを擁するのが魚座宮です。

  繊細で純度の高い感覚世界に生きる魚座人は、総じて現実生活との折り合いが不得手です。

 魚座男性は、実務の現場などで
 「アイツ、どうも仕事の詰めが甘いよな~、っていうか感情や感覚に振り回され過ぎ?」
 なんて言われてしまうのですが
 ハードな体系的思考が苦手な感覚派だからなんじゃないか、と思われます。
 それは、裏を返せば、彼らの多くが本格的な芸術家たる可能性を秘めたる所以なのです。

 あるいはパートナーの女性から
 「彼、一緒にいて楽しいんだけど、ここぞと言う時に頼りないのよね。大したことじゃない次元で大騒ぎしたり、得意げになったり」
と思われているかも知れません。
 いいじゃありませんか、あなたがしっかりしていれば。
 彼の良さは優しさと他者への許しと献身です。
 それに、おだてりゃ、いくらでもその気になって頑張ってくれちゃうでしょ?
まぁ、あなたのご期待からすれば的が外れているかも知れませんが。
 さらに、才能を発揮した時の神がかり的な飛翔とでもいいましょうか…。
 そういえば、日本での魚座の有名人の代表格といえば、長嶋茂雄
桑田圭祐、竹中直人そしてバレエの熊川哲也、フィギュアスケートの高橋大輔です。
…なるほど。

 生き馬の目を抜くような過当競争の中での、取るか取られるか、といった生活にはおよそなじめません。
 激しい現実の嵐から守ってくれる、揺り籠のような世界がなければ疲弊してしまうのが魚座人です。

 さて、ポールとミシェルが愛を育むロケ地となったアルルのカマルグは、二股に分岐したローヌ川と地中海に囲まれた三角州。
その中心部にはヴァカレス湖を有する湿地帯です。
 そこは珍しい塩生植物や、世界中から飛来する野鳥などで形成された生態系が存在しており、とりわけカマルグのフラミンゴや半野生化した白い馬は有名です。
 美しい夢のような生命の揺籃といった場所なんですね。
Photo
 なんと、水の宮の魚座らしいロケーションでしょう。(右の絵画はゴッホが描いた、カマルグのサント・マリー・ド・ラ・メール)

 母なる水に囲まれた湿地帯。
 その水辺の小さなアトリエで、日がな一日絵を描いて、バッカス神からの賜物のワインで酔っぱらう。
 傍らには、ボッチチェリのヴィーナスのように可憐な妻と天使のように可愛い子どもたち。
窓の外には水を蹴って走る白馬の群れ。
 夕焼けの圧倒的な赤の中で、何か楽器を奏でつつ一日の終焉を迎える。
母親の子宮を象徴するような、このうえなく平和で美しい小宇宙
 

 魚座のアーティストが理想とする世界そのものです。

 こんな生活で一生を終えることが出来たら…。
 ミシェルの父・画家のリシャール・ラトゥールとポール・ハリソンはギルバート監督の分身でしょう。

 しかし、この理想郷は、儚い夢のような世界。
 やがて、迫り来る現実のまえに、もろくも砕け散ってしまうのですが…。
 カマルグのような美しい生態系はもろい。ポールとミシェルの愛の世界も。無粋な土足で踏みにじられたら二度と元へは戻れないだろう
  優しい魚座のギルバート監督の言いたかったことの一つはこういうことかも知れません。

 魚座的愛の世界-フレンズ・ポールとミシェルⅡに続きます。

フレンズの世界を堪能したい方はこちらのサイトへぜひ!→カマルグのアトリエ


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コメント

こんばんわ
コメント遅れまして申し訳ございません。

>>優しい魚座のギルバート監督の言いたかったこと
傷つき易く、脆い年齢、青春(死語)への思慕が、
野鳥や野生馬、カマルグ大自然の描写や、
ラストシーンなどに表れてましたよね。

手を振って別れた普段どおりの朝。
でも、その先には刑事・・・別離が待ってます。
「小さな恋のメロディ」のラストも、
多少メルヘン調ではありますが、
長く伸びる線路を行くトロッコの先に待つであろう、
たぶん厳しい現実を匂わせてました。

どちらの製作者も大人でしたから、
自分が通り過ぎてしまった、
人生の若葉の頃への懐かしさや優しさが、
深く込められてるんだと思います。

>激しい現実の嵐から守ってくれる揺り籠のような世界
うーん、、ステキな表現ですね。
私も含めて中年になると、魚座以外の人でも、
揺り篭探しを始める方が多いようです(笑)

投稿: モーランG | 2008/08/07 23:48

モーランGさま

 大人にこそ必要な『揺り篭』。
 そうなんですよ。

 獅子座だって、そうそう何時でも何処でも強くてポジティヴなワケじゃない。
 蠍座だって
「そのマイペースな天然ぶりは、他者など必要としていないんじゃないか」
 などと思われがちですが、そんなわきゃーないんでして。

 眠りに着く時、ポールがミシェルに
「毛布で包んで、優しくキスして」
 と甘えるシーンがありますが、獅子座だって蠍座だって、そういう風に言ってみたい時もありますよ。
 ただ、甘えるのが得意じゃないだけなんですっ(笑)。
生まれつき甘えキャラの魚座の人はいいですねぇ←皮肉じゃなくてマジで。

 中年以降、『揺り篭』をいかにして手に入れるか、あるいは構築してゆくか…。

 というか、甘え上手になるには、どうすればいいの?
どなたか、教えて下さい(笑)。

投稿: プルート通信管理人 | 2008/08/10 10:33

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