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桜狂い

 満開の桜の木の下に立ち、花びらがホロホロと、あるいは吹雪のように散る中にいると、過去と現在と未来の時間が重なるような、不思議な感覚を覚えることはありませんか。

 管理人の家の周りと、その近隣は桜の木だらけ。毎年春のこの時期は、あたり一面桜色に染まります。ちょっと外出するだけで、桜の洗礼を受け、過去に起こった桜に関する何気ない場面があざやかに脳裏によみがえるのです。
sakura-miti2

 入学式が嬉しくて、桜吹雪の中を踊りながら走っていた紺色のワンピースの小さな少女。
 乳母車から、八重桜を指差して「ピンクのおにぎり、取ってぇ」と言った幼児のぷくぷくの手と指。
 学校の中庭の吹き溜まりで、雪のように厚く積もった花びらを、手ですくって頭からかけあいながら戯れていた女子中学生たち。 今は亡き人の笑顔。
 いずれもあたり一面に舞う桜の花びら。

 過去に起こった場面が鮮やかに脳裏によみがえり、まるでたった今起こったことのような錯覚を覚え、一瞬、今自分がいる場所がどこで、時間がいつなのかわからなくなる……。

 満開の桜と散る花びらが作り出す特殊な磁場の魔法
 春の短い期間限定の、大自然が作り出す不可思議なショーに、昼間から酔いそうになるのです。

 気が付いたら中学生に戻っていて、学校の中庭の花びらの吹き溜まりにいたりして……。もしかしたらこの時期に行方不明になる人の中には、桜によって過去に引き戻された人がほんのわずかいるかも知れない(な~んてね)。

 ともあれ、花粉症といい、桜の魔法といい、春の植物のパワーはあなどれません。くれぐれもご用心下さい。

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コメント

BigBanさん。桜の季節の切なさが伝わって来ます。私よりずっと繊細な方とお見受けしますが、同じような感覚を覚える方からのTB、嬉しいです。

東西南北・閑閑話さん。美味しそうなお話ありがとうございます。桜花吟醸はぜひ飲んでみたい!

投稿: プルート通信管理人 | 2005/06/03 18:16

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