« 母娘の心理劇ー娘に嫉妬する母親 | トップページ | 月と豆腐と蟹座 »

母娘の心理劇―娘に嫉妬する母PartⅡ

 前回の記事母娘の心理劇ー娘に嫉妬する母親を読んだ空猫さんという方からメールをいただきました。拝見した限りにおいて感じたことは、空猫さんはまさに母親に嫉妬されてしまった典型的な現代の白雪姫ではないか、ということでした。

私は母の寂しさを埋める道具でしかなかった、と最近になって気づき、 以前のサイトでも書きましたけど、それが嫉妬だとは。 自分に依存させることで、自分なしでは生きられないように仕立て上げる。そして、自分の虚しさを解消するための道具として自分のそばに置いておくことに命を賭ける。 一体、こういう母も娘も、どうしたらいいんでしょう…。 ―空猫さんの記事より抜粋―
 

 空猫さんが本気で自分の人生を取り戻したいなら、お母さんから物理的に離れるのがいいと思います。

 お母さんと空猫さんの人生は別のものである、と自覚してください。

 そのためには他人に助けてもらいましょう。例えば志のある人や仲間がいて、一緒にあなたの自立や生活訓練を援助してくれるボランティア団体、NPOなどの機関の助けを借りる方法です。

・公的機関や支援団体のサイトのカテゴリー別リンク集

・クッキングハウス

 童話・白雪姫に出てくる「7人の小人たち」の存在は、まさにそういう機関をあらわしているのだそうです。
 王妃に殺されかけた白雪姫を助けてくれたのは森に暮らす金鉱掘りの小人たちでした。
 彼らは世の中の労働者を代表しているといわれます。7人というのは大勢という意味。金鉱堀りは肉体と経験を駆使して健康的に働く人々の象徴ということです。

 彼らは姫を家にかくまい、炊事、洗濯、料理、針仕事などを仕込んでくれます。
 この小人たちの正しい愛情のお陰で、姫はようやく人間としてのまともな生活をとりもどし、満ち足りた幸せを感じることができたのです。 まさに”渡る世間に鬼はなし”というわけですが、これは世の真理ではないでしょうか。

 社会において、自分の労働力を提供し、その対価としての報酬を得て自立する。
 まずこれを目標にしてはいかがでしょう。

 親にパラサイトしたり母子密着したままの生活は、今現在苦しいだけでなく、将来の展望も望めないのではないでしょうか(だから苦しいのですよね)。
 
 お母さんと「込み」で救われたい、というのは残念ながら無理です。

 お母さんの人生をどうするかはお母さん自身が直面しなければならない事。空猫さんにはどうすることもできません。人は自分の人生以外どうにもできないのです。

 家庭という、密閉された金魚鉢のような場所に、生きるエネルギーを奪い続ける人と一緒に暮らしていて、自力ではそこから出ることができない―空猫さんの心身の不具合はこの閉塞感と絶望感から来ているのではないでしょうか。

 ですからそこを変えずに、ただ病院通いや投薬などしても、根本的解決にならないどころか、かえって薬物依存などの新たな問題を抱え込む可能性が否めません。
 
 「親を愛ないどころか、親を置いて家を出たがるなどとんでもない親不孝ものだ」
 という社会通念も、心優しい娘たちを縛る呪縛の一種です。

 不幸な親が子どもに与えられるのは、愛情ではなく、嫉妬や執着や支配です。
 親から愛情をもらえない子が、親を愛せないのは当然である、と自覚して下さい。

 そういう親から離れることは親不孝でもなんでもありません。生きるための選択なのです。
 
 あなたは子どもの頃から、親の嫉妬や執着や支配を愛情だと信じて、愛のない環境に一生懸命適応してきたのではないでしょうか。

 その結果、心身ともに疲れきって様々な不具合が生じているわけですが、それは適応した環境が異常だったからであって、あなたが異常なのではありません。

 では異常な親が悪いのかというと、親にもそうならざるをえない事情があったはずなのです。

 誰しも生きのびるためにあらゆる戦略をとるのはいたしかたありません。
 とはいえ、本人以外の人がそれに付き合うことはないのです。
 
 お母さんを変えようとか、分ってもらおうと望むのは不毛な闘いにしかならないと思います。

 お母さんを変えられるのはお母さん自身です。あなたではありません。

 あなたはあなた自身を変えましょう。

―もし不幸な母親をもち、嫉妬されてしまったら、たくさんの人から無償の愛情をもらいなさい。どこにでも7人の小人さんのような親切でやさしい人はいるものだ。まずはそういう人を探しなさい。そして精神的指導をうけなさい。
 そうやって修行をすれば知恵と勇気のある若者(夫候補者)と出会うことができる。

 それまではあきらめてはいけない・希望を持ちなさい。この世は、捨てる神あれば、拾う神ありだ。修行が終わったら若者と恋愛しなさい。そして、ふたりの愛の力で母親にかけられた呪いをときなさい。
 そうすれば幸せな結婚ができる。 幸せな結婚をすれば、母の呪縛から解放される――。なぜ、「白雪姫」は毒リンゴを食べたのか・岩月謙司著より

 ★ただし上記の本の著者は’04、12月7日わいせつ罪の廉で逮捕されています。
「父親や母親に嫉妬された娘たちを、幼児期に与えられるはずだった言葉かけやスキンシップによって育てなおす療法を施す」と称して行き過ぎた行為をしていたということです。

 たぶん最初は熱意や愛情から出た行為だったのだろうと推察しますが、どこまでが愛情でどこからが支配欲なのかわからなくなってしまったあたり、はからずも自分の学説を自ら実証してしまったかたちになったようです。
 学者として学説を唱えている分にはよかったのでしょうが、悩みを抱えた女性に”独自の療法”を施してしまったことはあきらかに踏み越えてはならない一線だったのでは。

 まあ、このあたりの事情を加味しながら読んでみるのもいいかもしれません。 学説そのものは一読の価値はあると思います。重要なことは、学説であれ何であれ、外から取り入れたものは自分なりに咀嚼すること。そして盲信、依存しすぎないことです。
 
★こちらは男性版です蛙の王ー母親に呪われた青年


 

|

« 母娘の心理劇ー娘に嫉妬する母親 | トップページ | 月と豆腐と蟹座 »

コメント

いやあ、岩月氏に対して鋭い意見をお持ちで
感服したデアリマス。
リンクを置かせていただきたく、ご了承をデアリマス。
http://www.angelfire.com/mo3/quasi0205

投稿: 軍曹 | 2005/11/17 00:49

軍曹さん
リンクどうぞ。サイトはじっくり見させていただきますね。

投稿: プルート通信管理人 | 2005/11/17 09:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21283/1709661

この記事へのトラックバック一覧です: 母娘の心理劇―娘に嫉妬する母PartⅡ:

» 典型的な白雪姫… [空猫の存在証明書]
昨日の母と娘の歪んだ関係が生む病理へのトラックバックを頂きました。 (プルート通 [続きを読む]

受信: 2004/10/18 18:41

« 母娘の心理劇ー娘に嫉妬する母親 | トップページ | 月と豆腐と蟹座 »