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映画「リプリー」の中の蠍座的人物

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‘00年日本で公開されたアンソニー・ミンゲラ監督の「リプリーTHE TALENTED MR. RIPLEY」。
 それより40年ほど前に制作されたアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」。どちらも原作はパトリシア・ハイスミスの小説「リプリー」(角川文庫)を映画化したものです。

 舞台は’50年代後半のイタリア。
 この映画のテーマは「自分の現実を否定し、別の誰かになり代わろうとする欲望にとりつかれた人間の罪」。

 それぞれの作品の評価については様々なご意見がおありでしょうが、ここでは映画「リプリー」の中の蠍座的人物に的をしぼります。

 アメリカの大富豪の御曹司子ディッキー・グリーンリーフ(ジュード・ロウ)は、この世の人間の欲望をすべて具現化したような人物といっても過言ではありません。
 太陽神アポロのような輝くばかりの美貌、名門大学の学位、贅沢三昧のイタリア遊学、洗練された恋人マージ(グィネス・パルトロウ)。
 そして自己中心的で後悔しない性格と、まさに“銀のスプーンをくわえて生まれてきた”人間としての、陽のあたる人生を送っています。

 一方主人公トム・リプリー(マット・デイモン)は謎めいた生い立ちの、日陰の人生をあゆむような青年

 ふとしたきっかけでこの2人の人生が交錯します。トムはディッキーとマージに迎え入れられ、3人はつかの間のパラダイスを味わうのです。

 そこに一人の男があらわれます。
 彼の登場によって、にわかに人間関係に変化と緊張が走り、ストーリーは急展開を迎えます。その男はフレディ・マイルズ(フィリップ・シーモア・ホフマン)。
 ディッキーに負けず劣らずのドラ息子。彼は最初に会った瞬間からトムが上流階級の人間ではないことを見破るのです。
 
 トムに対する強い疑念を募らせてゆくフレディのまなざしは、隠された物事の裏側までも見抜くような鋭さに満ちています。
 フレディを前にしたトムは、まるで蛇ににらまれたカエルのよう。周囲を欺いているのはトムなのに、そのトムの方がかわいそうに思えてくるほどです。フレディは身内に甘く異分子には敏感。

 フレディの直感の鋭さと物事の真相を暴こうとするしつようなまでの探究心は蠍座的特色です。並外れて享楽的で健啖家なところもね。
 イヤ~な人物に見えるかも知れませんが、実はフレディは真実に向き合う勇気があり、友人思いで情は深いのです。
  
 忽然と姿を消してしまったディッキーをめぐって周囲の人々はあわただしく動き回りますが、そんな中、いち早くトムの犯罪性を確信するフレディなのでした。

ハリウッドや英国の若手俳優陣の演技力がみごと。監督の美意識が細部にまでゆきとどいた作品。
 ちなみに私、管理人の目にはディッキーは獅子座に見えます。 夢見る令嬢メレディス(ケイト・ブランシェット)は魚座かな?
小説家志望の令嬢マージ(グイネス・パルトロワ)は双子座
 そして映画では地味ながら、上品かつ優しさの権化のような風情で印象に残る男性ピーター(ジャック・ダベンポート)は蟹座ではなかろうか。
 あの母性的愛情はハンパじゃない気がするのですが。
 トム・リプリーは……わかりません。

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